腹筋の上で石を割る?

TVなどで時々目にすることがある超人芸。

その中の一つに、お腹の上に石の板を置いて、それを大きなハンマーで叩き割るというものがあります。

大きくて、さも重そうな石を置いて、それを屈強な大男がガツン!と叩く。
バコン!という音とともに石は真っ二つ。
石の下敷きになっていた人は笑顔で立ち上がる・・・
スゴイ!鉄の腹筋だ!みたいな感じのパフォーマンスです。

石とハンマー

一時期は、EMSの通販番組でも行われていました。

やっぱり、多くの人がこれを見て凄いと思うんでしょうか。
いや、そう思われるからこそやるんだと思いますが・・・

実はあれ、大してスゴくないんですよね。
というか、腹筋の強さとはほとんど関係ない曲芸なんです。

ここで一応、原理を説明しておきましょう。

ハンマーで物を叩いたとき、その衝撃のエネルギーはまず石へ伝わり、その後にその石からお腹にと伝わります。
このとき、腹筋に伝わるエネルギーが大きければ大きいほど、人体が受けるダメージは大きくなるわけです。

しかし、ここで石が割れると、石が破壊されることにほとんどのエネルギーが使われて、お腹にはほとんど衝撃が伝わりません。

つまり、石がクッションのような役割を果たしているので、腹筋にはごくわずかな力しか伝わらないのです。

だって、本当に「鉄の腹筋」なら、なんでわざわざ石の板を置く必要があるんです?

腹筋を直接ハンマーで叩いて
「ほら大丈夫!」
と言うのが当然だと思いませんか?(笑)

あ、ただし、素人がマネするのはやめた方がいいのは本当です。
スゴいかスゴくないかということとは別に、危険なのは確かですから。

石の破片が飛んでどこかを怪我するかもしれないし、叩く人が下手だと石が割れずに予想以上の強い衝撃が伝わるかもしれない。

そういう事を考えると、リスクに挑戦しているという意味では立派なパフォーマンスです。

余談ですがサーカスなどで「炎を食べる」なんていうパフォーマンスをやることがありますが、実はああいう火を使った芸では低温で炎を出して燃える特別な溶媒を使っていることが多いようです。

拍手喝采の裏には、色々な「大人の事情」があるんですね。

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