スポーツと作用と反作用の関係

物理学を勉強したことのある人は分かると思いますが、世の中のすべての力には作用・反作用というものが存在します。

そして、実はこの物理の法則はスポーツの事を考える上でとても重要なものです。

というわけで、簡単な物理学のおさらいをしつつ、作用・反作用の力がスポーツにどう影響するかについてみてみましょう。

反作用ってなんだ?

「作用・反作用の法則ってなんだ?」
という人のために、ごく簡単に解説をしておきましょう。

机の上に10kgのダンベルを置いたときのことを想像してみてください。

机とダンベル

重力が存在している限り「ダンベルは机の上の面に対して10kgの力を加えている」ということは直感的に分かるでしょう。

しかし逆の見方をすると、同時に「机がダンベルに対して10kgの力で対抗している」とも言えます。

机とダンベル2

つまり、両者の力がつり合っているからこそ、ダンベルが宙に浮いたり机を突き破ったりしないで止まっているということです。

呼び方としては、
・ダンベルが机を押す力:作用
・机がダンベルを押し戻す(支える)力:反作用
と考えておいてください。

スポーツと作用と反作用(基礎編)

さて、次にこの作用と反作用がスポーツを行う上でなぜ重要になるかということを説明しましょう。

下の図のように、完全に固定された柱から伸びている一本のロープを引っ張るところを想像してみてください。

ロープを引っ張ると反作用により、体がロープを張った方向に引き寄せられる力が生じます

弱い力で引っ張っても、体が動くことは無いでしょう。

仮に5kgの力でロープを引っ張れば、反作用によって体も柱のほうに引き寄せられることになりますが、その程度の力では体重を動かすには足りないからです。

しかし、強い力で思いっきりロープを引っ張ったらどうでしょうか?

この場合、反作用の力も大きくなり、やがて重心を支えられなくなって体が柱のほうにズルズルと移動していくはずです。

この現象についてははわざわざ物理学の法則を持ち出さなくても感覚的に分かるかもしれません。

しかし、これから先の少々ややこしい話を読み進めていただくために、ぜひここで一度頭の中を整理してみてください。

次のページでは、作用と反作用の話の応用編から実際のスポーツを例にあげて説明してみたいと思います。

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