筋力で車を動かすのはスゴイ?

筋力が強いことをアピールするには色々な方法がありますが、その中でもテレビなどで特によく見るのが「車を動かす」というパフォーマンスです。

鉄の塊である車が人の力によって動く様子はなかなかダイナミックではありますが、ここは一つ冷静になって「本当に凄いのか?」ということを分析してみたいと思います。

車を動かすのに必要な力は?

筋力がスゴイかどうか、言い換えれば筋力が強いかどうかは、ごく単純に言えば押す力、あるいは引っ張る力がどれくらいの大きさで発生しているか?という事で判断できます。

つまり、筋力によって車を動かすというパフォーマンスが本当に超人芸なのかどうかは、車を動かすのにどれくらいの力が必要か?ということがポイントになります。

そして実は、自動車というものは意外なほど簡単に動かすことが出来るものなのです。

考えてもみてください。

自動車を動かすのにはガソリン等のエネルギーが必要ですが、ちょっとの力で動きやすければ消費する燃料は少なくなり、いわゆる「燃費の良い車」ということになるわけです。

大きな力を加えなくても、車を動かすことは十分可能です

そして燃費(効率)というのは車にとって非常に重要な要素(性能)の一つですから、各自動車メーカーは燃費を良くする為に色々な工夫をしています。

極端に言えば、自動車というものは重いものをいかにして簡単に動かすかという技術の結晶だと考えられるでしょう。

だから、自動車は平らで滑らかな地面の上に止めて、ギヤやブレーキなどを外してさえおけば、大人の男性なら両手で押す必要すらないほど簡単にコロコロと転がってくれます。

恐らく普通の乗用車なら、女性はおろか小学生くらいの子供の力でも動かすことが可能なはずです。

スゴくない訳ではない?

ただし、車が大きくなれば、それを押したり引っ張ったりするのに必要な力も増大します。

特に、物質には慣性の法則(詳しくは「慣性とスポーツと肉体改造」をご覧下さい)が働いているので、車重の重い大型車などを動かす場合などは、動かし始めの部分でかなりの力が必要です。

車を動かすパフォーマンス

だから少なくともマッチョな男性が顔を真っ赤にして、必死で車を動かしているような場合は、
「さぞかし重いんだろう、普通の人なら無理なんだろうな」
という考え方はできると思います。

ただし、その人の筋力が本当に他の人と比べて「超人的であるかどうか?」ということは、比較となる人を複数用意したり、車を動かすのに必要な力を正確に測らない限りはハッキリしないということです。

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