クエン酸の効果

クエン酸はサプリメントだけでなく、飲み物や食べ物の成分表でも目にする事が多いとても身近な栄養成分です。

疲労回復に有効と言われているクエン酸の効果について分析してみましょう。

クエン酸＝すっぱい成分

クエン酸という物質はレモンやオレンジなどのかんきつ類、又は梅干などに含まれている「すっぱい」味の成分として有名です。

昔から「疲れたときには酸っぱい物を食べると良い」と言われているのも、食品に含まれているクエン酸の疲労回復効果が知られているからでしょう。

クエン酸とクエン酸回路

人間をはじめとした多くの生物にとって生きていくために呼吸が必要なのは、酸素を体に取り入れるためです。

酸素呼吸をしている生物の体の中には、クエン酸回路とよばれるエネルギー工場があります。

これが活動する事によって食物からエネルギーが作られ日常生活やスポーツなどで体を動かすことが出来るわけです。

そして「クエン酸回路」という名前から想像できるように、このエネルギー生産システムにおいてはクエン酸と、クエン酸が変化して出来る物質が重要な役割を果たしています。

つまり、クエン酸が不足してしまうと、有酸素的なエネルギーの生産が十分に行えなくなる可能性があるということです。

また、クエン酸は運動の結果として発生する乳酸を代謝させるための反応にも関わっているため、必要以上に乳酸を貯めないようにするためにも重要な物質です。

運動の種類との関係

酸素を取り入れてエネルギーを生産するために必要な物質なら、酸素を必要としない化学反応によって行われる運動、つまり筋力トレーニングなどの無酸素運動の場合にはあまり関係無いのでは？と思うかもしれませんが、実はそうではありません。

筋肉が瞬間的に大きな力を出すために体内で起こる反応は確かに無酸素的反応です。

しかし、無酸素運動によって疲労した筋肉の疲労を回復させ、また活動するエネルギーを与えるための反応は基本的に有酸素運動と同じしくみで動いています。

だから無酸素運動のはずの筋力トレーニング中にも、呼吸が激しくなって普段よりもたくさんの酸素を取り入れるわけです。

クエン酸の疲労回復効果

クエン酸には上記のように十分なエネルギーの生産と疲労の回復にとって必要な物質です。

クエン酸は食品や飲み物にも含まれているので必ずしもサプリメントが必要というわけではありません。

それでも運動中に物を食べると場合によっては動きづらくなるでしょうし、糖分の含まれている飲み物で補給しようとすると今度は糖分の摂りすぎなどの問題が出てきます。

このため、スポーツ選手でもクエン酸のサプリメントを使用する人は多いのです。

クエン酸のサプリメントは値段も安いので、特に長時間運動する習慣があったり疲労の回復に不満を感じているという場合は利用してみると良いかもしれません。

クエン酸サプリメントの例

ちなみにクエン酸は薬局などで試薬ビンに入っている状態の「結晶粉末」として買うとかなり割安ですが、このような状態で購入する場合は湿気により劣化しやすいので注意してください。