体臭の原因となるリスク

統計調査によれば「他人の臭いが気になる」と感じている人は約8割にも及ぶそうです。

そしてその臭いの中でも特に人を不快にさせているのが腋臭、いわゆる「脇の臭い」と呼ばれるものです。

肥満の人は汗をかきやすい

人間は体の中で発生させる体熱の量と、皮膚を通してそれを逃がす量を調節する事で体温を一定の状態に保っています。

しかし、断熱効果の高い皮下脂肪の層が厚くなると、放熱が上手く行われなくなってしまうのです。

これは極端に言えば体に断熱材などを巻きつけているような状態になるわけで、当然の事ながら寒さには強くなりますが、ちょっとしたことで体温が上がりやすくなります。

皮下脂肪が増えると汗をかきやすくなり、その汗を放置する事は体臭の原因になります

そうすると、人体は汗の量を増やす事で体温を下げようとするため、肥満の人はそうでない人に比べて「より汗をかきやすくなる」と言われているのです。

ちなみに寒い海の中で生活するアザラシなどは、体温を保つためにの分厚い体脂肪の層を持っていて、その体脂肪率は50%近くになるそうです。

汗が直接の原因ではないけれど・・・

人間の汗には本来、それほど強い匂いを持っているものではありません。

肥満の人は皮脂などの分泌量が増えるために匂いが強くなるという可能性も考えられますが、これに関してもはっきりとした科学的なデータは無いようです。

しかし、汗には水分と栄養分が豊富に含まれているため、放置しておくと雑菌が繁殖しやすくなるということは間違いありません。

つまり人間の体や汗そのものではなく、雑菌が排出する物質が悪臭の原因となるのです。

結局のところ、肥満は直接体臭の原因に結びつくわけではないのですが、肥満によって汗をかきやすくなっている人は、こまめに汗を拭いたり体を洗うようにしないと体臭が発生しやすい環境を作ってしまう事になるでしょう。

タオル

加齢臭の原因になる可能性も

加齢臭というのは年齢と共に増える体の老廃物が原因で起こる体臭のことで、いわゆる「オヤジ臭い」という臭いですが、実際には性別とは関係なく発生する臭いです。

この加齢臭は脂肪酸を分解した時に発生する物質であるため、肥満によって皮脂の量が増加していると加齢臭も強くなる可能性があります。

汗の場合と同様に加齢臭の場合でも 肥満=体臭 と直接結びつくわけではありません。

しかし、根本的に体臭が発生しにくい体質を手に入れたいのであれば、やはり適度な体脂肪率に保つ事が大切だと思います。

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