痛風のリスク

ある日突然、足の指などを激痛が襲う痛風という病気の名前を誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。

「風が吹いても痛い」というくらいに大きな苦痛をともなうこの病気は、肥満との間に大きな関連性があるのです。

痛風の発症メカニズム

現在、痛風の原因として最も有力なのは、尿酸という物質が体内にたまることで病気が引き起こされるという説です。

そもそも尿酸は人体が食物を分解した時に必ず発生している物質なので、誰でも体の中に存在しています。

しかしこれが一定以上の量になると体内で結晶化し、白血球がその結晶を異物として攻撃することで炎症を起こし痛風の発作が起こるわけです。

体内に溜まった尿酸が痛風の発作を引き起こします

尿酸は体の下の方に溜まる性質があるため、初期症状としては足の指の付け根などに痛みを感じる事が多く、その痛みは「骨折よりも痛い」などと表現されるほどです。

実は研究所長の父も痛風発作を起こした事があるのですが、激痛のあまり歩けずに苦しんでいる様子はとても不憫でなりませんでした。

尿酸は内臓にも溜まるので、症状が慢性化すると腎機能障害や脳血管障害、心筋梗塞などのリスクも高くなると言われています。

痛風と肥満の関係

痛風にかかる確率は遺伝的体質や性別・年齢によってもある程度変わってきます。

例えば女性はホルモンの関係で男性に比べると圧倒的に痛風にかかりにくいですし、男性でも若くて代謝が活発なうちに痛風だと診断される人は少数です。

しかし、最近は肥満や食べ過ぎによって女性や若い男性が痛風を発症するケースも増えてきているそうです。

食べ過ぎによる影響

元々尿酸は食物を分解した時にできる物質なので、食べすぎることによって通常よりも多くの尿酸が体内に溜まります。
また、いつも食べ過ぎていれば次の原因である「肥満」にもつながってくる事になるでしょう。

肥満による影響

肥満によって体脂肪率が上昇すると、体内での尿酸の発生量が増え、代謝の低下によって体の外への尿酸排出も効率が悪くなります。
ちなみに痛風患者の6割程度が肥満体質だという統計もあります。

アルコールの影響

アルコール類の取りすぎも尿酸値が上がる原因になります。特にビールには尿酸になりやすい物質が多く含まれているので、飲みすぎは厳禁です。

尿酸値を調べるには?

健康診断などで血液検査を行うと、大抵の場合検査結果には「尿酸値」という値が記載されているはずです。

健康診断

この値が正常値の範囲を上回っている状態(7.0 mg/dl以上)が続くと痛風にかかる可能性が高くなるので注意しましょう。

痛風を予防するには

ここまでの文章で既に結論が出ているような感じもしますが、痛風を予防するには食べ過ぎ・肥満にならないように気をつける必要があります。

また、尿酸はその名の通り尿を通して排泄される物質なので、水分を十分に摂るようにするのも大事です。

ただし、アルコールの入った飲み物を摂り過ぎると逆に尿酸値が高くなってしまいます。

「アルコールと筋トレの関係」でも書いたと思いますが、お酒の飲みすぎは肉体改造の色々な面でマイナスになりますから、くれぐれも注意してください。

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