格闘技選手の食事・栄養学
ボクシングや空手、柔道などの格闘技では、他のスポーツ以上に「体造り」が重要視されていますから、練習の内容だけでなく、食事やサプリメントでの栄養補給の重要性も高くなります。
格闘技選手がの食事や栄養摂取の内容を考える場合、どのようなポイントに注意する必要があるのでしょうか?
格闘技の運動特性
格闘技には打撃系・投げ技系・関節技系など色々なタイプのスポーツがあります。
しかし、いずれの場合にも共通しているのは、球技など他のスポーツと比較して運動の強度、体にかかる負担が極端に大きいということです。
試合時間が他のスポーツに比べて短かったり、1ラウンドが数分間に限られていたりすることからも、運動の内容がいかに過酷かということが分かるでしょう。
格闘技は結局のところ相手に肉体的なダメージを与える能力を競うスポーツなわけですから、運動による疲労以外にも、相手の攻撃によるダメージを受ける事になります。
状況に合った栄養摂取を考える
格闘技の場合、試合前(スパーリングなど試合形式の練習を含む)に普通の食事を摂ることはできません。
もしも試合前に満腹になるまで食べたりしたら、腹部に打撃を受けたり激しく動いた時に吐きそうになり、とても自分の技を出すどころでは無くなってしまうでしょう。
従って格闘技の場合はバスケットボールなどと同様に、練習や試合の予定に合わせて栄養摂取の内容を変える必要があります。
休養時の栄養補給
特に激しい練習や試合を控えていない場合の栄養補給については、他のスポーツとほぼ同じです。
三大栄養素(タンパク質・糖質・脂質)のバランスやビタミン・ミネラル・食物繊維の不足等に注意すれば、特に格闘技の為に何かを食べるとか、避けるという必要は無いと思います。
ただし、体重別の格闘技を行っている場合は、必ず体重をこまめに測定して食事の量を調節するようにしましょう。
練習前や練習中、試合前の栄養補給
練習前については、当日の練習内容がランニングや技術練習のようなものであれば、他のスポーツと同様に運動前・運動中に水分や糖分を補給して問題ありません。
ただし試合に近いような状態でスパーリングを行う場合や試合そのものを行う場合は、水分ですら胃の中に残っていると困る場合もあります。
そんな時は、試合(スパーリングを含む)開始時に水分が体に吸収された状態になっているように、30分以上前に少量の水分補給(200ml以下が目安)を行っておくといいでしょう。
試合後・練習後の栄養補給
まずは発汗や運動で失われた水分ミネラル分・糖分の補給を最優先し、一定時間が経過して体の状態が落ち着いてからは通常の食事に切り替えて体造りのための栄養補給を行いましょう。
ただし、激しい運動で食欲が落ちているような場合には出来るだけ消化に良い食べ物を選ぶなど、胃腸に負担をかけないようにするのがベストです。
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