サプリメントでは得られないもの
あらゆるサプリメントが売られている今の時代、お金さえあればサプリメントだけで必要な栄養を全て補給することも不可能ではありません。
特に栄養の知識が無くても、「老化防止に効くサプリメント」「目に良いサプリメント」として売られているものを使えば、ある程度は目的にかなった栄養を摂ることもできます。
しかし、このコンテンツが「サプリメント研究室」だからこそ、サプリメントだけでは得られない要素もある!ということを断言しておきたいと思います。
生物の体と栄養摂取のしくみ
本来なら我々人間をはじめとする動物は、食物を目で認識し、口から入れてそれを自分の歯で噛んでから、さらに色々な栄養素が混ざり合っている物体として胃袋から小腸、大腸へと手間ひまをかけて移動させます。
その中で、含まれている栄養素を吸収していくわけです。
栄養素を単に「栄養の量」として考えると忘れてしまいがちですが、栄養を摂取するということは、
1.目で見て「食べ物だ」と感じる
2.匂いをかいで「おいしそう」と感じる
3.口に入れて噛み砕き、「味と食感」を味わう
4.飲み込んで「喉ごし」を感じる
5.胃袋に入れて「満腹感」を感じる
6.腸管のなかで時間をかけて吸収する
7.栄養素が血液の流れに乗って体の組織に届く
8.不要物を排泄する
という実に沢山のステップを踏んでこそはじめて完結するものなのです。
サプリメントの場合
これに対して、サプリメントの場合は栄養を取り入れるまでの過程がかなり簡単になります。
例えばタンパク質をプロテイン・シェイクで補給した場合を考えてみましょう。
味が無いというわけではないものの、例えば肉や魚、卵などを食べる場合と比べると、味や食感を感じている時間もかなり短くなるのではないでしょうか?
さすがに、プロテインシェイクをステーキと同じくらいの回数だけ「噛んで」飲むという人はいないでしょう(笑)。
ビタミン剤などの場合も、体に栄養が入るという意味では同じですが、そのために必要なステップは普通の食物よりもずっと少なくなります。
そしてどちらの場合も、摂れるのはほぼ目的の栄養素だけで、自然の食品ならたくさん混ざっているはずの他の栄養素を一緒に摂ることができません。
サプリメントでは「物を食べて消化する」というごく自然な体の反応までを再現することは難しいわけです。
点滴の例に学ぶ
血液に直接栄養を流し込むという究極の手段としては病院などで行う点滴があります。
しかし、どんなに良い栄養成分を点滴で補給しても、普通に食事をしているような健康な体を維持することはできないそうです。
サプリメントを手軽に取れる時代だからこそ、栄養素の量や成分だけでなく「どうやって体に入れるか」という過程の部分を大事にする必要があるのではないでしょうか。
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