食後の食休み・腹ごなしは必要?

食後は体を動かさずにゆっくりするのが「食休み」ですが、逆に食後に運動することによってお腹を落ち着かせようとする「腹ごなし」という習慣もあったりします。

果たして食後の食休み・腹ごなしには科学的根拠があるのでしょうか?

食休み=胃腸の負担を減らす

食べ物が体に取り込まれると、胃や腸にはたくさんの血液があつまり、フル回転で消化活動を開始します。

人体の組織が活発に働くためにはたくさんの血液が組織が必要になるので、このとき胃や腸には体内の血液が集中し、逆に他の器官に行き渡る血液の量は減ります。

食後に眠くなることが多いのも、脳に回る血液が少なくなるためです。

食休みを取ることで他の器官が使う血液の量を減らし、消化器官への負担を減らすことができます

ものを食べた状態で運動を行うと、胃酸の量が減って消化に悪影響を及ぼすという実験データもあるらしいので、やはり食後は安静にしておいた方が良いでしょう。

ちなみに食後に激しい運動を行ったりすると横っ腹が痛くなるのは、運動によって筋肉に血液が集まってしまうことにより「消化のための血液が足りないよ!」という消化器官からのサインです。

腹ごなし=運動で消化を促進

食休みとまったく逆と言っていいのが腹ごなし。食後に運動をすることによって消化を活発にしようという方法です。

実際のところ、食後にごく軽い運動を行うことで胃酸の分泌量が増えるというケースもあるそうですが、上に書いたように激しい運動は逆効果なので、腹ごなしを行う場合はごく軽い運動(ゆっくり歩くなど)が適していると考えられます。

ただし、基本的な人体の性質として、安静にしている時のほうが消化器官が働きやいのも事実です。

腹ごなしに運動を行ったとしても、それほど消化が活発に行われることは無いでしょう。

優先すべきは食休み

食休みを取らないと胃腸が十分に働くことができず、消化不良を起こす危険性は十分にあるわけですが、腹ごなしを行ってもその効果は限られたものだと推測できます。

以上のことを考えると食休みは出来るだけ取るようにした方が良く、腹ごなしは手間をかけてまでわざわざ行う必要は無いというのが結論のように思います。

ただし、食休みと言っても食事の直後に長時間眠ってしまうと消化には逆効果となってしまうので要注意。

椅子に座ったり寝転がるのは体を休めるために効果的ですが、例え眠くても短時間のうたた寝程度にしておいた方がいいでしょう。

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