栄養と身長と肉体改造の関係
体を十分に成長させるため、そして筋力トレーニングやダイエットを成功させるためには栄養摂取に気を使わなくてはいけないのは当然です。
しかし、とりあえず食べるものに困る事はあまりない現代社会。
忙しさに流されて、栄養摂取が体に与える影響について考えることはついつい後回しになってしまう人が多いのではないでしょうか?
というわけで今回は、過去の平均身長のデータを参考に「栄養摂取が人間に与える影響」について考えてみたいと思います。
平均身長と栄養の関係
さて、早速ですが。下記はここ100年くらいの間の18歳男女(日本人)の平均身長の推移です。
1910年に160センチに満たなかった男性の平均身長は、2005年には170センチ以上に、女性に関しても148センチから158センチと10センチも伸びています。
「子供の成長が早くなったせいもあるんじゃないの?」
という意見もあるかも知れません。
しかし、最も古い1910年のデータでも18歳までには第二次成長期が終わっていたようなので、その影響はほとんどないと言えるでしょう。
また、連続的なデータが手に入りませんでしたが、20歳以上の男子の平均身長も1900年代の初めは155~157cm、2000年以降は170cmを超えていますので、年齢にあまり関係なく身長が大きくなっている事が分かります。
栄養摂取の影響という説が有力
そして平均身長がこれだけ伸びた一番の原因は、昔に比べて栄養状態が良くなったことであると考えられています。
その中でも特に身長に与える影響が大きいとされているのは筋肉やホルモンをはじめとして肉体のあらゆる組織の材料になっているタンパク質。
日本に関して言えば戦後に食事が欧米化してきた事が平均身長が急激に伸びた原因と言われているのです。
余談ですが、人口に対してタンパク質系の食料が少なかった明治・江戸時代あたりよりも、野山で食べ物を取りやすかった縄文・弥生時代の方が平均身長が高かった、という説もあります。
今はよほど高級なものでなければ、庶民でも好きなものを食べられる時代なので、余程のことが無い限り栄養不足によって江戸時代の人のような低身長になってしまうようなことは無いでしょう。
しかし、食事の変化によってこれだけ人間の体が変化してきたという事実は、栄養の内容を考えることの大切さを示していると言えるのでは無いでしょうか。
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