肥満遺伝子の影響について

「遺伝子とダイエット」「遺伝子型ダイエット」の記事では、遺伝的な体質によって太りにくい・太りやすいという差があったり、太り方が違ったりするということについてまとめました。

今回は肥満に関する遺伝子が人体にどれくらいの影響を与えるのか、また子供や孫などの子孫にどう影響するのかについて考えてみようと思います。

代表的な肥満遺伝子について

世界中の人間を生物学的にざっくり分類すると、
・コーカソイド(西アジア・ヨーロッパの白人系)
・ネグロイド(アフリカ・南アジアの黒人系)
・モンゴロイド(主にアジアの黄色系)
に分かれます。

人種の分類

日本人はこの中でモンゴロイドという人種に属していて、寒い地域に住んでで進化してきたため、エネルギーを体脂肪として蓄えやすい倹約遺伝子を持つようになったと考えられています。

節約・倹約といえばプラスのイメージがありますが、つまりは全く肥満遺伝子を持っていない人と比較すると1日あたり300キロカロリー分だけ太りやすくなるのです。

肥満遺伝子を持っていると、消費カロリーが少なくなります

300kalを食品に換算すると、
・チーズバーガーなら1個分くらい。
・いなりずしなら3個分くらい。
・コカコーラなら750ml分くらい。
に相当しますから、毎日ちょっとおやつを食べた分くらいの差があるということになりますね。

ちなみにカロリー消費に影響を与える肥満遺伝子を持つ人の割合は、日本人全体の約60%に及ぶと言われています。

「自分の遺伝的な体質を知りたい!」という方は、市販の検査キットなどを利用してみるといいでしょう。

遺伝子データを分析して皮下脂肪型・内臓脂肪型・混合型などの肥満遺伝子のタイプと、体質的に「どんなものを食べると太りやすいのか?」というようなことが分かります。

分析結果レポートのサンプルはこちらのページに掲載されていますので、参考にしてみてください。

肥満遺伝子の子孫への影響は?

遺伝子は親から子へ、孫へと引き継がれて行くものですから、当然親が肥満遺伝子を持っていると子供にも伝わる確率が高くなります。

ただし、実際に肥満になるかどうかは、遺伝子よりも生活習慣による影響の方が大きいということも明らかになっています。

一部の本には、遺伝子の問題以外にも、親が食べ過ぎて太っていると、その体質が子供にも受け継がれるというような記述があったりもしますが、これは遺伝学的にはあり得ないことです。

筋トレの成果が遺伝しないように、食べ過ぎによって太った体型が子供に遺伝する事はありません。

逆に「親が肥満なら子供も肥満」という影響は、血がつながっていない親子間にもみられるそうです。

これらの事実から、親から小への影響で一番重要なのが食生活や運動生活などのライフスタイルで、「肥満家系」が出来上がるのは、親の悪い生活習慣が子供にも伝わることが原因だと考えられています。

結局のところ、肥満遺伝子を持っていようと親がどんな体型だろうと、きちんと自己管理さえできれば肥満は防止できるという事でしょう。

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