パワー型筋肉・スタミナ型筋肉

運動が得意な人同士を比べても、それぞれの能力には特徴があるものです。

一瞬で大きな力を出す事ができるパワー型の人。
長い時間走り続ける事ができるスタミナ型の人。

なぜ人によってこのような差があるんでしょう?そしてこれらの能力をトレーニング次第で変えていくことは出来るんでしょうか?

筋肉の種類

実は人間は誰でも大きく分けて種類の筋肉を持っていて、その2種類の筋肉の割合によって運動能力のタイプに違いが出るという事が分かっています。

それではそれぞれどんな特長があるのかについて見てみましょう。

パワー型=速筋(白筋)型

まずは一つ目の筋肉、速筋です。

このタイプの筋肉は白っぽく見えるため(解剖でもしない限り見えませんが^^;)白筋とも呼ばれていて、瞬間的に大きな力・スピードが出せるけどすぐに疲れてしまうという特長を持っています。

速筋が多い人は短距離走やパワー系競技に適しています

従ってこの筋肉の割合が生まれつき多い人は、どちらかというと瞬発力が強くて持久力運動が苦手な「パワー型」になるというわけです。

また速筋はトレーニングによって太くなりやすい性質があります。

パワー型のスポーツ選手は太くてたくましい筋肉を持っているのはこのためです。ボディビルダーになるなら、速筋が多い方が良いということになりますね。

スタミナ型=遅筋(赤筋)型

もう一つの筋肉が遅筋。

これはミオグロビンという赤い色素を含んでいるため赤筋とも呼ばれていて、あまり大きな瞬発力を出せないけれど、疲れにくく長い間働き続けられるという特長を持っています。

速筋が多い人は長距離走などのスタミナ系競技に適しています

この筋肉が生まれつき多い人は、どちらかというと長い時間続けて行うタイプの持久力運動が得意な「スタミナ型」という事になります。

遅筋はトレーニングしてもあまり太くなりません。
マラソン選手の脚がパワー型スポーツの選手と比べて細いのも、遅筋を主に使っているからです。

第三の筋肉はピンク色?
実は人体には速筋と遅筋の中間の性質を持つ中間筋(ピンク筋)という筋肉もが存在していて、速筋や遅筋が働く時にそれぞれをサポートしています。速筋が持久力運動を続けていることによって中間筋に変化するという説もありますが、その割合は筋肉全体から見ればそれほど多くはないようです。

比率は変えられる?

速筋や遅筋の本数の比率は生まれつき遺伝子によって決まっているので、残念ながらどんなに努力してもこの本数の割合を大きく変えることは出来ません。

しかし、本数の割合が変わらなかったとしても1本1本の太さや強さを鍛えることで、生まれつき速筋が少ない人でもある程度のパワーを身に付けたり、遅筋が少ない人でもスタミナを強化することは十分に可能です。

極端な話ですが、例えば2人の大人と3人の子供が力比べをしたら、人数が少なくったって勝つのは(恐らく)大人の方ですよね?

世界一の能力を目指そうと思えば生まれつきの能力も必要になってくるでしょうが、大抵の場合は才能よりも努力の方が重要だと思います。

自分の向いていないタイプのトレーニングも積極的に取り入れて弱点克服してやりましょう!

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