関節の音が鳴る原因とは?
ストレッチなどをしていて体勢を変えたり、関節を曲げ伸ばしした時に関節から「ポキッ」とか「コキッ」とかいう音がする事があります。
人によっては、手や首の関節をわざとポキポキ鳴らすのが癖になってしまっている人もいるでしょう。
今回は、この関節の音の正体について書いてみたいと思います。
関節の音の正体
関節の音の正体についてはいくつかの説がありますが、現在最も有力だと考えられているのは関節の中を液体が移動する時に出る気泡の破裂音だという説です。
耳で聞いた感じでは固いもの同士がぶつかっているような音なのに、ちょっと意外ですよね?
人間の関節はスムーズに動くように、潤滑油のような液体で包まれた構造をしていて、本来この液体は関節の動きに合わせてスムーズに移動しています。
しかし、筋力のバランスが悪かったり、関節を無理な角度で動かしたりすると、圧力がアンバランスになり、この潤滑油が急激に移動するという現象が起こります。
この時に発生する気泡の破裂音が骨や皮膚を共鳴させる事で音の質が変化すると考えられています。
液体が移動したくらいで本当にあんな「ポキッ」という音になるの?と疑う人も多いかもしれません。
ですが、研究所長がこの音をビーカー内で再現する実験を見た限りでは、液体の中で気泡が一気に破裂した時に聞こえた音はかなり「関節の音」に近い感じでした。
身近な音の中で最も近いのは、炭酸飲料のペットボトルなどを勢いよく開けた時の「パシュッ!」音でしょうか。
音を鳴らしても大丈夫?
関節を鳴らすと良くない。
そういう話を聞いたことがある方も多いでしょう。
実はこれは本当の話です。
長い間繰り返し関節に無理な圧力をかけたり気泡を発生させることを繰り返していると、関節に障害が起こる可能性があります。
また、音を鳴らそうとして無理な力をかける事も、関節にダメージを与える原因になります。
日常の動作や普通にストレッチなどをしている時に関節が鳴ってしまうのは仕方がないことでしょう。
しかし、わざと音を鳴らそうとしたり、音を鳴らすのがクセになってしまったりするのはよくありません。
よく音が鳴るという人は、関節を曲げる時にできるだけゆっくり行ったり、ウォームアップを十分に行ってから関節を動かすようにしてください。
それだけでも関節に与えるダメージを軽減することができるはずです。
また、関節の音だけでなく、痛みや違和感なども感じるようであれば、病院できちんと診察を受けるようにしましょう。
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