筋肉痛とマッサージの効果
ハードな筋力トレーニングで筋肉痛になってしまった時に、その部分をマッサージすると「痛いけど気持ちいい」というような感覚があると思います。
しかし、肩こりや腰痛と筋肉痛は痛みの種類が似てはいますが発生の原因は異なるのものです。
はたして、マッサージには筋肉痛の回復を早める効果があるのでしょうか?
マッサージの基本原理
マッサージの基本的な効果は、体に対して外から力を加える事によって静脈内の血液やリンパ液の流れを促進し、疲労の回復を早めるというものです。
また、筋肉に適度な揉みほぐす事によって、過度な緊張を解く効果もあります。
従ってトレーニング直後のように筋肉に疲労物質が溜まってたり、緊張が残っている状態の時にマッサージを行えば、疲労回復を早める効果が期待できるでしょう。
筋肉痛になってからでは遅い?
しかし、筋肉が緊張状態にあったり、疲労物質である乳酸が溜まっているのは運動直後の一定の時間だけです。
なので、筋力トレーニングの後に時間が経ってから起こる筋肉痛に対してマッサージを行っても、症状をやわらげる効果は薄いという説が有力です。
さらに、筋肉痛が出始めるころには白血球の細胞によって傷ついた筋肉の「再生」を行っている最中でもあります。
そんな時にマッサージで外から力を加えることは、逆に筋肉の再生を邪魔する結果になったり、強く揉み過ぎる事で筋肉を傷つける危険性もあると言われています。
「筋肉痛の原因とは?」にも書いたように、筋肉痛のメカニズム自体が完全に解明されていないので断言はできません。
しかし、少なくとも現代の医学では「マッサージに筋肉痛を治療する効果がある」とは言えないと思います。
筋肉痛とマッサージ
以上の事を踏まえた上で、マッサージと筋肉痛の関係についてまとめてみます。
ただしスポーツ・マッサージの方法を知った上で正しく行わない限り、どんなタイミングで行ったとしてもプラスの効果は得られないと思うので、その点に関しては十分に注意してください。
運動直後のマッサージ
運動直後のマッサージは、筋肉の緊張を解き血行を促進するのに効果的です。
ストレッチやクールダウンのための運動と上手く組み合わせて行えば、後に発生する筋肉痛を和らげる効果があるでしょう。
筋肉痛の時のマッサージ
筋肉痛になってから強く揉むのはNGです。
仮に筋肉に「こり」を感じる場合でも、マッサージはごく軽く・短時間で済ませるようにして、有酸素運動などで血行を良くして回復を早めるようにしましょう。
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