マイナスのマッスルメモリー?
「マッスルメモリーとは?」では、一度鍛えられた筋力はその状態を記憶していて、一度弱くなってもまた鍛え始めた時に急激に強くなる、という話を紹介しました。
今回はそれとは逆にマイナスのマッスルメモリー、つまり悪い意味で筋肉が記憶を持つような現象について書いてみたいと思います。
(「マイナスのマッスルメモリー」という言葉は一般的なトレーング用語ではありません。予めご了承ください。)
マイナスのマッスルメモリーとは?
筋力トレーニングを続けて行っていると、持ち上げる重量があるところからどうしても増やせなかったり、または同じ重さで持ち上げられる回数がなかなか増えていかないという「壁」のようなものを感じる事があります。
何度も挑戦しているのにまるで筋肉が限界値を記憶しているかのように、そこから成長しない。
それがマイナスのマッスルメモリーとも言うべき現象です。
マイナスのマッスルメモリーが筋肉に刷り込まれてしまう原因は色々だと思いますが、考えられる可能性とその対策について考えてみましょう。
微妙なレベルのオーバートレーニング
筋肉痛を感じるとか体がだるいとか、目に見えて筋力が落ちていれば、誰でも「疲れてるのかな?」とオーバートレーニングを疑うでしょう。
しかし、
「筋力が大きく低下しているわけではないけれど、成長するだけの余裕も無い。」
というレベルに落ち着いていると、気付かずにトレーニングを続けて、その結果として壁にぶつかっていることもあります。
怖いのは、本人にほぼ全くと言っていいほど自覚症状が無いことです。
だから長い間筋力が伸びていない場合は、まとまった休養を取ることで(たとえ一時的に筋力が落ちても)一気に成長して今までの限界を打ち破れる事がよくあります。
補助的な能力の不足
他に考えられるのは、メインの筋肉以外の力が不足しているために、その部分が強力なブレーキとなって成長を妨げているという可能性です。
例えばベンチプレスの場合メインとなる筋肉は大胸筋ですが、肩の三角筋や腕の上腕三頭筋が先に疲れてしまうと、大胸筋にまだ余裕があってもそこでストップ、という事がありえるわけです。
このような場合は、体全体の筋力バランスを見直して弱点を強化することで、壁を打ち破る事ができるようになるでしょう。
潜在意識の壁
肉体的な要因の他にも、精神的な部分の影響で筋力が発揮できなくなる可能性もあります。
例えば限界に近いような重量に挑戦する場合に緊張感がプラスに働けばいいのですが、逆に
「これは無理かも・・・。」
と心のどこかで思っていると、それが潜在意識のブレーキとなって働くことがあるでしょう。
これを防止するには、何よりもプレッシャーを感じるほど持ち上げる重量や筋トレの結果にこだわらないことです。
精神的プレッシャーがブレーキになってしまうのなら、それはオーバートレーニングのような症状ですから、
「ダメで元々、とりあえずやってみよう!」
というくらい気楽な気持ちで挑戦した方が、良い結果につながると思います。
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