低体温と基礎代謝の関係
他の色々な体質と同じように、風邪による発熱や運動による体温の上昇を除いた平常時の体温、いわゆる「平熱」にも個人差があります。
最も一般的なのは36.5℃程度だと思いますが、平熱が35℃ちょっとしかなくて、「風邪などで発熱しても36度ちょっと」という低体温の人もいるようです。
そしてこの体温の違いは、ダイエットを行う上でも重要になってくるのです。
体温が高い=基礎代謝が高い
省エネに関する話題が持ち上がった時に、
「夏は冷房の温度を低めに設定しましょう。」とか、
「冬は暖房の温度を上げすぎないようにして、厚着をしましょう。」
という話を聞いた事が無いでしょうか?
実はエアコンも人間の体も原理は同じで、周囲の温度(気温)よりも温度を下げようとしたり、逆に上げようとすれば、その温度差の分だけたくさんのエネルギーが必要になるのです。
エアコンの場合は設定温度を1℃変えれば約10%の省エネになると言われていますが、人間の場合も体温を高くしておくことでエネルギーの消費量が増えて痩せやすくなります。
ここで、体温の違いがどれくらい基礎代謝量と体重に影響を与えるのかについてざっと計算してみましょう。
体温の差による「太りやすさ」の計算
仮に、生命維持に必要な基礎代謝量の標準が1500kcalだったとします。
体温維持に必要な必要な熱量はそのうちの60~70%と言われているので、
1500×0.65=975kcal
となります。
体温が1度違うと、体温維持に必要なエネルギーは約15%程度変動するので、
975×0.15=146.25kcal
これが一日の消費カロリーの差となります。
さて、一日にこれだけの代謝量の差があると、どれくらい太りやすくなるのでしょうか?
体脂肪、つまり脂質のエネルギー量は1gあたり9kcalですので、
146.25÷9=16.25g
となり、1日当たり16gちょっと太る計算です。
さらに1ヵ月だと、
16.25×30=487.5g
1年だと
487.5×12=5850g
となり、年間当たり約6kg太ってしまうことになるわけです。
もちろんこれは概算値ですし、実際には余ったエネルギーが全て体脂肪に変わることは無いのですが、体温の差によってダイエットの効果にも大きな差があることは十分に有り得るでしょう。
体温が低過ぎると健康上の問題も
人間の免疫(病気に対する抵抗力)や代謝は、体温が低くなると十分な機能を発揮できなくなります。
なので、肥満防止だけでなく健康を維持するためにも一定以上の体温を保つことは非常に重要です。
平熱が人によって違う原因には、褐色脂肪細胞の活性、年齢や育ってきた環境の差や生活習慣など色々な要素があるようですが、次のコンテンツでは低体温をいかに克服するかについて調査してみたいと思います。
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