僧帽筋
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僧帽筋は人体の背面側、言い換えると背中側の上の方から首の部分にかけて広がっている筋肉です。
僧帽筋は肩関節の位置をコントロールしているので、収縮することによって肩の関節が上に持ち上がったり、肩甲骨が背中の中心に向かって引き寄せられたりする力が生まれます。
※下の図は、僧帽筋の主な働きである「肩関節を持ち上げる動作」を表したものです。
従って肩の関節の位置を正常に保ったり、肩を後ろに引く動作を力強く行うためには、僧帽筋の筋力が重要になってきます。
僧帽筋の構造
僧帽筋は下の図のように、背中の真ん中あたりから肩、首にかけての広い範囲をカバーしている一つの筋肉ですが、実は部位によって筋繊維の収縮の方向が異なるのです。
たとえば僧帽筋の上のほうの繊維が収縮すると肩の関節は上に引っ張り上げられます。
しかし、僧帽筋の中央部が収縮すれば肩関節が背骨の方に向かって、下部が収縮すれば肩関節が斜め下(体の中央に向かって)に引き下げられることになります。
※機能解剖学ソフトウェア「解体演書」の画像を加工して使用しています。
僧帽筋は背骨と肩の関節をつないでいるため、肩や腕の運動や、下半身の運動でも肩に重いものを担いで行ったりする場合には、その土台として重要な役割を果たします。
また、僧帽筋の筋力が不十分だと、インナーマッスルを含めた肩の筋肉全体に疲労がたまりやすくなり、肩こりの原因にもなりますので、他の筋肉と同様にバランスよく鍛えておくべきでしょう。
また外見上のことに関して言えば、僧帽筋の発達は首から肩にかけてのラインをたくましく見せる上でとても大切です。
ただし筋肥大し過ぎると「なで肩」に見えてしいますので、スマートな体型を目指している人はその点に注意しておいてください。
僧帽筋のトレーニング種目
代表的な筋力トレーニング種目はウェイトを両腕で持って肩を上下させるシュラッグで、特に僧帽筋の上部を集中的に鍛えることができます。
僧帽筋の中央部・下部については、僧帽筋を補助的に使う筋トレ種目(下記)によって鍛える方法が一般的です。
補助的に使われる筋トレ種目
スクワットのように肩や手にウェイトを持って行う筋力トレーニングでは、体勢を維持するために僧帽筋の上部から中央部に負荷がかかることになります。
また、バックアーチやアーム&レッグレイズのように体を反る動作を伴う筋力トレーニングでは、僧帽筋の中央部から下部を鍛えることができます。
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