筋トレの極意は「集中」にあり
日本を代表するボディビルダーの一人である故・マッスル北村氏曰く、筋力トレーニングの極意を一言で表すと「集中」なんだそうです。
つまり、時間的・強度的に集中して行うことが大切と言うことですね。
また、別のある有名なトレーナーはこんな事を言っていました。
「脚を鍛えたいからといって、電車で座らないで立っていようなんて考えるのはナンセンスだ。スクワットを思いっきりやって、その他の時はゆっくり休ませた方がいい。」
研究所長も筋力トレーニングについての知識が深まってくるにつれて、この「集中」という要素の重要性がだんだん分かってきました。
太くて強い筋肉をつくるには、短時間の間に強い負荷をかけるのが基本。
逆に体にウェイトをしばりつけて生活したりして長い時間ダラダラを負荷をかけても、筋力トレーニングとしては非常に効率が悪いものになってしまうということを意識すべきだと思います。
筋トレの原理を復習
そもそも、筋力トレーニングによって筋力が強くなるのは、
- 筋肉に対して負荷がかかる
- 筋肉がこれは「まずい!強くなる必要があるぞ!」と感じる
- 傷ついた筋肉が、筋トレ前よりも強い状態に補強される
という反応によるわけですが、2の部分で筋肉に危機感を持ってもらうには、かなり強い刺激を与える必要があるのです。
軽い重量×長時間がダメな理由
理論的な運動量だけで考えれば、軽い重量の負荷でも長時間かけ続ける事で、重い重量×短時間と同じだけの負荷を筋肉に与える事は可能です。
数字で考えれば1kgを100回持ち上げても、10kgを10回持ち上げても、同じだけのエネルギーを使うことになるからです。
それではなぜ、軽い重量×長時間の重量では不十分なのでしょうか?
ここで、硬い木材に釘を打ち付ける時の事を想像してみて下さい。
釘の頭をカナヅチでごく軽い力でコツンと叩いたくらいでは、木の中に刺さっていかないでしょう。
1回あたりの叩く力が力が弱すぎれば、そのエネルギーは釘や木の持っている弾力によって吸収されてしまいます。
だから、10回、20回と叩いても釘は木に刺さっていかないのです。
しかし、何度も叩く変わりに、力いっぱいカナヅチを振り下ろして2、3回叩けば、釘は一気に深く刺さるでしょう。
瞬間的に大きな力がかかれば、多少釘や木の弾力によるロスがあったとしても、残りの力で衝撃を奥深くまで伝えることができるからです。
この例と同じように、筋力トレーニングを行う場合でも負荷が弱すぎると、刺激を与えるべき筋肉に十分な負荷が伝わりません。
もちろん筋持久力を養ったり、長距離を歩くための力を身につけたいというような場合には軽い重量×長時間のトレーニングが必要な場合もあります。
ただし、小さな刺激の積み重ねが大きな刺激と同じ効果を得られるわけではないということは憶えておいて下さい。
短時間で大きな効果が出せる場合も
逆に言えば、筋力トレーニングに使える時間が短くても、きちんと筋肉に刺激を与えることさえできれば大きな効果を上げる事はできるということでもあります。
現に当研究所の「筋トレメニューライブラリ」で紹介したSATOさんは、1回のトレーニング時間が役30分しか取れないような過酷な条件でも、コンテストビルダーとしての体を作り上げる事に成功しています。
「トレーニングする時間が無い」と嘆いている人は、集中して行うことを大切にして、短時間で大きな効果を上げることに挑戦してみるのも面白いのではないでしょうか。
(管理人へのご連絡は不要です)