カロリーとは何か?

ダイエットを考えている人、体型を管理している人で、カロリーという言葉を聞いたことがないという人はいないでしょう。

今やほとんどの食品のパッケージには100gあたり、一食あたりのカロリーが表示されています。
そして、それを目安にして食品を買ったり、メニューを決めている人もたくさんいるはずです。

しかし、そもそも、カロリーというのは一体何なのでしょうか?

今さらながら、カロリーの正体と、その信頼性について書いてみたいと思います。

カロリー=エネルギーの単位

カロリーは電気を扱う時に使う「ワット」「ボルト」とか、物理学でよく出てくる「ジュール」と同じで、エネルギーの大きさを表す単位です。

昔は色々な科学の分野で「熱量を表す単位」として使われていましたが、今は栄養学や生物学など、一部の分野だけで使われています。

ちなみに1キロカロリー(1kcal)は1カロリー(1cal)の約1000倍のエネルギーを表しています。
「kcal」と「cal」は間違えられることも多いので注意して下さい。

どうやって測るの?

食品のカロリーを測る場合は、いわゆる実験室のような施設で試験管やビーカー、測定装置などを使って行います。

カロリーを知りたい食品に含まれる三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)の量を厳密に測定して、それぞれの成分が持っているカロリーを計算するわけです。

食品のカロリーは化学実験で測定されるので、人体の吸収率を完全に再現するのは困難です

例えば、炭水化物は1グラムあたり4Kcalのエネルギーを持っているので、炭水化物が10g含まれていてタンパク質や脂質を含まない食品は、
4×10=40Kcal
という事になります。
(タンパク質は1グラムあたり4Kcal、脂質は9kcal)
※ちなみに、研究所長は以前、そういう成分分析の仕事をしていました。

カロリーは机上の理論?

「カロリーは専門的な設備を使って測るのだから、信頼性は高いだろう。」
と思うかも知れませんが、実際にはそうとも言い切れません。

なぜなら、試験管の中と人間の体の中では、条件が大きく違うからです。

人間は100Kcalの物を食べても、その食品から全てのエネルギーを吸収できるわけではありません。

食べ物の種類や一緒に食べるもの、その時の体の状態や生まれつきの体質などによって、栄養の吸収率は大きく変わる事があります。

さらに、例えばアルコールに含まれる炭水化物は、体温を上げる効果はあっても脂肪に変換されて体に蓄えられることはあまりない、というような事も分かってきています。

数字として計算できるカロリーはとても分かりやすいですが、信頼性についてはイマイチだと考えておいた方がいいでしょう。

大ざっぱな目安にはなりますが、「何をどれくらい食べれば太るのか?」(または痩せるのか?)ということは、自分の体で確かめるしかないと思います。

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