可動範囲の狭い筋トレはNG?

筋力トレーニングでは、関節の可動範囲(動作範囲)をできるだけ広くして行うのが基本と言われています。

なぜなら、動作の範囲が狭すぎると運動の負荷も低くなり、筋肉への刺激が不十分になってしまうからです。

筋肉への刺激が不十分だと、筋肉はほとんど太くなりません。

さらに、使われる筋肉は関節の角度によっても微妙に変わりますから、限られた角度だけで筋力を鍛えても、その範囲でしか力を発揮できないということになってしまいます。

しかし、どんな場合でも絶対に可動域をフルに使う必要があるかというと、そういうわけではありません。

可動範囲の個人差を考える

筋力が人によって大きく違うように、関節の可動範囲にも個人差があります。

だから、もともと可動域が狭い人や、柔軟性に自信が無い人の場合は、無理をして動作の範囲を広げる必要は無いでしょう。

「腕立て伏せでは胸が床ギリギリに来るまで体を伏せる」
とか
「スクワットは太ももと床が平行になるまでしゃがむ」
というのはあくまでも目安であって、すべての人に当てはまる条件ではありません。

もちろん広い範囲で筋肉を使うのが理想的ではありますすが、最初はで狭い動作範囲でトレーニングして、徐々に広げていった方が安全だと思います。

トレーニングの目的に合わせる

筋トレをすることには、人それぞれ何らかの目的があるはずです。

ボディービルダーのような立派な体になりたい人。
スポーツの能力をアップさせたい人。
とりあえずメタボ腹を直して健康になりたい人。

人それぞれ、目指すところが違うわけです。

だから、例えばフルスクワット(股関節が膝関節より下になるまでしゃがむ)がすべての人に必要かというと、そんな事はないと思います。

仮にジャンプ力をつけるために筋トレをしていたとして、フルスクワットのように深くしゃがんだ姿勢からの脚力が必要ということは考えにくいからです。

目的の能力をアップさせるために、必ず全可動域の動作が必要とは限りません

だから、パワーリフティングのように、競技のルールとしてフォームに一定の基準が求められている場合以外は、フォームよりも目的に焦点を合わせてトレーニングすべきだと思います。

ただし、筋トレ初心者が自分の考えだけで筋トレメニューをアレンジしてしまうと、トレーニング効果が落ちたり、怪我の原因になってしまう可能性が高いです。

筋トレ内容とトレーニング効果の関係をしっかり把握できるようになるまでは、トレーナーや上級者トレーニーと相談してトレーニング方法を決めるようにしましょう。

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