筋電図体験レポート1
筋繊維というのは、電気的な方法で筋肉や神経の働きを見る検査のことです。
スポーツ科学の分野では、例えば動作Aと動作Bで特定の部位の筋肉の使われ方がどれくらい違うか?ということを調べるために使われたりします。
ただ、普通の人がこの筋電図を取ることは滅多にありません。
心電図ならともかく、筋電図はスポーツの研究のような特別な目的か、割と珍しい筋肉や神経などの病気の疑いがない限り行われることが無いからです。
しかし、研究所長は先日、この筋電図を取る機会があったので、体験レポートをしてみたいと思います。
筋電図の種類
最初に、今回研究所長が体験した筋電図は以下の2種類です。
末梢神経伝導検査
これは、体の外から電流を流して、それに対する筋肉や神経の反応を見るタイプの筋電図です。
測定には専用の電極パッドや電極棒などが使われます。
針筋電図検査
こっちは筋肉に電極が内蔵された針を差し込んで、体の中に流れている電流を測定するものです。
それぞれの用途に関しては、検査を担当して下さった先生の説明を参考に書いていますが、原理から考えて大きく間違ってはいないと思います。
筋電図検査を受けることになった理由
さて、筋電図全体について言うと、上に書いたようにCTスキャンやレントゲンのように大がかりな設備が必要なわけではありません。
どちらかと言うと、設備よりも人の手間がかかって大変な検査という感じです。
研究所長の場合は、筋肉の攣縮(力を入れてないのにピクピクする現象)が続いたので、一応念のためにという形でこの筋電図を取ることになりました。
いざ病院へ
ちなみに、検査を受けたのは自宅から車で少し行ったところにある大きな病院。
(筋電図は神経内科がある大病院でないと行えないことが多いようです。)
特に何か準備が必要というわけでもなく、事前に予約した時間に診察室に入りました。
診察用ベッドの上に横になり、最初に受けたのが電極式の筋電図による検査です。
筋電図を見る装置の本体の外見は、一昔前のちょっと大きめなノートPCのような感じ、というより、医療機器としてのソフトやオプションが付いている普通のノートPCです。
そこから伸びているコードには、、ちょうど肩こりなどに使う低周波治療器のような電極と、電気を流すための金属の棒が接続されていました。
電極パッドは先に糊がついていて、透明なシートを剥がして体にペタッと貼り付けます。
患者ごとに交換する使い捨てタイプです。
電気を流すための金属の棒は、電撃棒と呼ぶ事にしましょう(笑)。
電撃棒は、先が二股になっていて、その先っぽは丸くなっていました。
ギターやピアノののチューニングなどに使う音叉のような形です。
検査が始まると、上の写真のように電極パッドを体を複数の箇所に貼り付け、そこから一定の距離の位置に電撃棒を押し当てて電気を流します。
そのとき、電撃に対して体がどのくらいの速度で、どんなふうに反応するかを見ることによって、神経の異常などが分かる・・・というしくみだそうです。
研究所長の場合は、この検査を、まず腕から行いました。
先生がが電極パッドから一定の距離を専用の定規のようなもので測り、そこに電撃棒を押しあてて電気を流します。
そうすると、筋肉がその電気に反応してビクンビクンと収縮するわけです。
まさに低周波治療器と同じ感覚ですね。
その反応が電極パッドを通してパソコンで分析され、検査結果として記録されます。
ただ、低周波治療器と大きく違う点が一つあります。
それは、電撃のせいで、結構な痛みがあることです。
ちょうど、思いっきり引っ張ったゴム紐を体に叩きつけてるようにバシッ!バシッ!と来ます。
経験はありませんが、小さなムチで叩かれている感覚に近いかも知れません。(笑)
電極を押し当てる場所によっても痛み方が違うのですが、部位によっては思わず歯を食いしばってしまうくらいの痛みがありました。
ただし、電撃の回数はせいぜい10~15秒くらい。
ほぼ一秒ごとに電撃がやってくるので、10~15回の電撃に耐えれば、その部位の検査を乗り切ることができます。
それでも、腕だけでも電極の位置を変えつつ、5箇所くらいの測定を行ったので、多分15~20分くらいは「ムチ打ちの刑」を受けていたと思います。
そして腕の検査のあとは、脚の検査を行いました。
場所は左のハムストリングスです。
残念ながら体を動かせなかったので写真はありませんが、すねやふくらはぎなどに電極を貼付けつつ、お馴染みの電撃棒での電撃の嵐(涙)
早く終わってくれ・・・と願いながら電撃に耐え、何とか検査終了。
所要時間は、腕と足をあわせて、多分30分くらいだったんじゃないかと思います。
続いて針筋電図の登場ですが、 ちょっと長くなりましたので、続きは次の記事で書くことにしましょう。
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