歯並びと筋力の関係

現在は「マウスピースとスポーツ筋力」でも書いた様に、現在は筋力トレーニングやスポーツにおいて「強い力で歯を食いしばる必要は無い」という説が有力です。

それでも、歯並びは外見だけでなく姿勢や筋力。スポーツの能力にまで影響を与えているという考え方は、いまだに否定されていません。

今回は、歯並び・噛み合わせと筋力の関係を考えてみましょう。

筋力を発揮するための条件

「マウスピースとスポーツ筋力」では、筋力をスムーズに発揮するために必要なのは歯を食いしばる事ではなく、顎を適切な位置に固定することだと書きました。

歯並びと噛みあわせ

単純に力を出す時にだけ顎の位置を合わせればいいなら、歯並びや噛み合わせそのものが問題になるわけではないはずです。

しかし、もともと歯並びやかみ合わせが悪ければ顎の位置もズレてくるわけですから顎を「適切な位置」に固定する事もそれだけ難しくなってくると考えられます。

結局のところ、歯並びが悪いとそれだけ筋力を発揮しにくくなる可能性は高いと言えそうです。

歯並びと姿勢の関係

人体には適応能力があるので、歯並びやかみ合わせに多少の不具合があっても、歯ぐきや顎の筋肉などの力によってそれを補正しようとします。

完璧な歯並びやかみ合わせを持っていなくても、ほとんどの人がきちんと顎を噛み合わせることが出来たり問題なく物を食べることができるのはこのためです。

しかし、歯並びやかみ合わせの不具合が「多少」というレベルを超えている場合は、これを無理に補正してつじつまを合わせようとすると大きな問題が生じてきます。

人間の体は微妙なバランスで成り立っているため、歯並び・噛み合わせが体全体にも影響を与えます

人間の姿勢は全身の筋力の微妙なバランスで成り立っているため、顎の回りの筋肉のバランスが崩れただけでも姿勢が悪くなったり、それが長く続いたりすれば骨格が歪んでしまう可能性があるのです。

部分的な筋力だけをみればそれほど大きな影響はないかもしれませんが、ベンチプレスやスクワットの様にバランスが求められる筋力トレーニング種目やスポーツなどの実践的な動きでは能力に差が出てくるでしょう。

体への間接的な影響

歯並びや噛み合わせが悪いと、姿勢の悪化が偏頭痛の原因になったり食べ物を上手く噛み砕くことが出来なくなって胃や腸などの消化器官に負担がかかるというような悪影響も考えられます。

健康でなければ当然強い筋力を発揮することも難しくなるでしょうから、歯並びや噛み合わせと運動能力の関係を考える上では、こういった間接的な影響も無視できないところです。

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