運動能力のゴムひも理論2

前回の記事、「運動能力のゴムひも理論」で考え方の基礎は分かっていただいたと思うので、今回はこの理論をトレーニングにどう活かしていくかについて話を進めましょう。

効率よく能力アップを実現するために役立つと思いますので、じっくりと読んでみて下さい。

特定の能力だけ伸ばそうとすると・・・

前回に引き続き、「筋力」という能力のゴムひもをベースに話を進めましょう。

例えば、「俺は三度の飯よりベンチプレスが好きだ!」という人がいたとして、トレーニングはベンチプレスばかりをやっていたとします。

そうすると、たくさんある能力(筋力)のうち、ベンチプレスのバーだけを持ち上げればいいわけですから、最初は効率よくベンチプレスの能力を伸ばすことが出来るでしょう。

ひとつの能力だけを伸ばすのは簡単ですが・・・

しかし、これがどんどんエスカレートしていったらどうなるでしょうか?

ベンチプレスで鍛えられる筋力は、ベンチプレス以外の種目に全く応用できないわけではありません。

しかし関係の薄い能力ほど、鍛えられる割合は小さくなります。

ゴムひも理論でいうなら、バーの位置が通い能力ほど下の方に残ってしまうことになるでしょう。

だから、極端にアンバランスな状態でさらにベンチプレスの能力を伸ばそうとすれば、他のバーをズルズルと引っ張りながらの作業となり、効率が低下してくるのです。

苦手な能力に引っ張られて効率が悪くなります

効率良く能力を伸ばすには

能力がお互いにつながっているわけですから、どれか一つの能力を突出して伸ばそうとすると、あとでその分のツケを払わされることになります。

そこで重要になってくるのが、全体のバランスです。

今の自分にどの能力が欠けているのか?ということを分析して、その部分を補正する。
これにより、「足を引っ張る」力を軽くできるので、得意な能力も効率よく伸ばすことが可能になります。

「不得意な能力」というのはゴムひも理論で言えば、「自分の下に足を引っ張る能力がいない」ということでもあります。

逆に上にあるバーからゴムの力で引っ張られているわけですから、実は少しトレーニングしただけで大きく上昇させることができるという面もあるのです。

劣っている能力を伸ばせば効率よく全体のレベルを上げることができます

もちろん人には得意・不得意がありますし、自分の好みに合ったトレーニング内容にすることで楽しく続けられるという面もあるでしょう。

しかし、極端なアンバランスを避けること、そして苦手な部分のトレーニングほど、いったん取り組めば他の部分の能力アップを助けてくれるということを覚えておいてください。

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