パンプアップとは?
筋力トレーニングなどで筋肉に負荷をかけ続けたときに、筋肉がパンパンに膨らむことがあります。
これがいわゆるパンプアップという現象です。
「上腕二頭筋がパンプアップしてきた。」
「最後にパンプアップのためのセットを・・・」
なんていうのは、経験の長いトレーニーにはおなじみの表現でもあります。
ところで、パンプアップというのはなぜ起こるのでしょうか?
そして、パンプアップさせることで、筋肉にはどんな効果があるのでしょうか?
パンプアップのしくみ
筋肉に強い負荷をかけると、筋肉はまず自分の中に蓄えられた栄養を使ってエネルギーをしぼり出します。
それを繰り返すと、やがて筋肉はエネルギー切れになります。
さらに運動によって生み出された老廃物がたまったり、収縮によって発生した熱で温度が上昇した状態になるのです。
もし筋肉がしゃべれたら、
「腹減ったよ~。」
「ゴミどうにかしてよ~。」
「暑いよ~。」
と言うかも知れません(笑)。
こうなってしまうと、筋肉はもう大きな力を発揮できません。
筋肉は化学反応で収縮しているわけですが、それがスムーズに行われるためには適度な栄養や一定の範囲のph、温度といった条件が必要です。
だから、そこから外れれば外れるほど、動きが鈍くなり筋力が低下してしまうことになります。
そこで人体はこの状態を何とかしようと動き出します。
具体的には栄養分を補給したり老廃物を運び出す働きのある血液やリンパ液を筋肉に流しこみ、物質の状態を元しながら、なおかつ筋肉の温度を下げようとするのです。
この筋肉内に存在する血液やリンパ液が一時的に増えた状態が、いわゆるパンプアップです。
ただし、筋肉が太くなるとは言っても、それは風船に水を入れて膨らましたような一時的なものです。
だからストレッチなどのクールダウンを行なったり、放っておいても数時間くらい経てば、筋肉は元の太さに戻ります。
パンプアップでバルクアップ?
パンプアップで筋肉が太くなるのは一時的なもの。
しかしそれでも筋肉を太くしたいと考えているトレーニーは、筋肉をパンプアップさせるためにセット数を増やしたりすることがよくあります。
なぜかというと、筋肉をパンプアップさせることがバルクアップ(一時的ではなく、本当の意味で筋肉を太くすること)に効果的だと考えられているからです。
人間の体はもともと、環境に適応するように出来ています。
だから、筋肉に体液を送り込む循環装置が筋トレのたびにハードに使われれば、そのしくみも発達してくると考えられます。
実際にボディービルダーの筋肉を分析してみると、筋繊維はもちろん、筋肉に栄養を送り込む組織などもよく発達しているんだそうです。
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